focus onの例
まずは再生ボタンで音声を聞いてみてください。ガジェットのレビュー動画で、話し手が「これからは制作とコメント返信、もっと良い動画づくりに集中できる」と話す場面です。文の中ほどの focus on の2語が、どう聞こえるかに注意して再生してみてください。
綴りの上では、「フォーカス・オン」と言っています。
しかし実際に鳴っている音は、こうです。
focus on =フォーカソン
ここで起きていることは、とても単純です。
- focus の語尾の /s/ が on の母音とくっつく(連結) — 「フォーカス」で終わるはずの /s/ が、直後の「on」の母音と直結して、「ソ」という新しいひとかたまりを作ります。
- 単語の境界が消える — その結果、focus / on の区切りは音の上に存在しなくなり、「フォーカ・ソン」という区切りで通り過ぎます。
「on」の母音ははっきり残ったまま、単語の区切りの位置だけがずれる——他の変化が混ざらない、「くっつく」だけが起きた最小の形です。
別の話し手でも、同じ「フォーカソン」が起きています。南アフリカのビジネス番組で、起業家が「基本に立ち返って、結果に集中する」と話す場面です。
come acrossの例
連結をもう1つ。今度は継ぎ目が2か所ある例です。買い物vlogで、古着店を回りながら「最近、茶色のカーディガンに出会えていない」と話す場面です。come across a の3語が、どう聞こえるかに注意して再生してみてください。
綴りの上では、「カム・アクロス・ア」と言っています。
しかし実際に鳴っている音は、こうです。
come across a =カマクロッサ
ここで起きていることを、順番に分解します。
- come の語尾の /m/ が across の頭の母音とくっつく(連結) — 「カム」で終わるはずの /m/ が、直後の母音と直結して「マ」を作ります。
- across の語尾の /s/ が a とくっつく(連結) — 同じことがもう1回。/s/ が次の「a」と直結して「サ」を作ります。
- 単語の境界が消える — その結果、3語の区切りは音の上に存在しなくなり、「カマクロッサ」がひとかたまりで通り過ぎます。
focus on と同じ「子音+母音」の連結が、1つのフレーズの中で2回起きています。come across(〜に出会う・偶然見つける)は日常会話の頻出表現なので、この音の形ごと知っておく価値があります。
「カマクロッサ」という音の形を知ったうえで、もう一度カードを再生してみてください。カード内の come across をタップすると、その単語の位置から再生されます。
カードの音声・静止画は、クリエイティブ・コモンズ(CC BY)ライセンスで公開されている動画からの引用です。各カードにチャンネル名を明記し、元動画の該当場面へリンクしています。